好きな物⑦
好きな物というより大切な宝物。
祖母の書いたお人形の油絵。
油絵を習っていた祖母が描いて私が出来上がった時から
私にちょうだいちょうだいとおねだりしました。
ダイニングに飾っている。
祖母は、子供の頃から絵が好きで特に人物画が好きだった。
祖母の高等女学校の時のノートには、舞妓さんを描いた落書き
だらけでした。
でも60歳から習いはじめた油絵は、いつも花を描いていた。
庭に植えたひまわりを切って水揚げして書いたり、庭のピースという
薔薇や紫陽花を切って花瓶に入れて描いたりしていた。
先生のところでも薔薇や紫陽花を描いて来ていた。
展覧会に出した大きな作品には、家で飼育していた鶏を描いたり、
写生をした絵を描いたりしていたけれど、
父の知り合いがアメリカから送ってくれたお人形を描いたりしていた。
お人形を描くのは、とても楽しそうだった。
この作品のあと叔母や叔父がおねだりして同じ絵を描いてもらっていたけれど、はじめのこの作品が一番可愛いと思っている。
描いている時、小さかった私は、祖母の傍で小さいキャンパスに
いたずらさせてもらっていたけれど、今まで自分が絵を
描きたいと思った事はなかった。
少しは、習いたい気持ちがないわけではないけれど、
気が向かない。
私はどうやら見るのは好きでも描こうとは思ってないらしい。
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