自宅前

自宅前
2013年5月18日現在の通り沿い。

2017年2月13日月曜日

モーツァルティアン・フェライン例会リサイタル

2月11日土曜日に代官山教会でジェラールプーレさんのリサイタルでした。

プーレさんのリサイタルは、今年で何回目になったでしょうか?
とにかく素晴らしかった。

いつも近くでは、演奏をみてはいたと思うのですが、今回座った席は、
プーレさんの弦がよく見える位置でした。

プーレさんの弦が、モーツァルトを弾くときと、プーランクを
弾くときとラヴェルを弾くときでは、ぜんぜん違うタッチだという事が
良くわかりました。

あきらかに、モーツァルトを弾くときのプーレさんの弦は、優しさを増して、
薄皮をはがさないような優しいタッチに変わりました。

まるで女性の肌を優しくなでるような、その弦の使い方に、
正直驚きました。

ヴァイオリンの張っている線が沈みこまないのです。

他の作曲家の曲を弾くときは、穏やかな曲でも深く沈んでいます。

パーティーで、プーレさんに思わず質問してしまいました。
モーツァルトを弾く時には、どうしてあのように女性の肌を優しくなでるように
弾かれるのですか?

「モーツァルトはね、繊細なんだ。だけれども時にまろやかに深く。だけれども、
四角ばって平らなものが深く沈むのでないんだよ。
ヴァイオリンのボディーのような曲線を描いて沈む音を出す。
奥が深いんだ。
ただ軽いタッチで弾けばよいというものではない。」

ジェスチャーを交えて丁寧に教えて下さいました。
私の席が演奏をしていてよく見えたので、よく目が合いました。

それでもう一つ、演奏中、観客を見て弾くことがあるのですか?
と伺うと、誰でも見るわけじゃないけど、君は良く見えた。

私の質問がよほどお気にめしたようで、4席ほど離れていましたが、
お帰りになるまでに4回も投げキッスを送ってくれました。

日本人の私としては、この投げキッスにどう対応したものか?
ニコニコするだけでした。

でもフランス語を訳して下さったのは、ピアニストの余里さん。
そんな訳をしてからもプーレさんは、ずーと余里さんの手をさすったり、
握ったりされて彼女に相当気を使われている様子でした。(笑)

いつもご一緒のお二人、息のあった演奏で素晴らしかったです。

年齢を感じさせないプーレさんのお元気な演奏が、すごくパワフルで
ピアノのピストルの音、
プーランクのピストルで撃たれていく様をお見事に演奏されていました。

ラヴェルのヴァイオリンとピアノのためのソナタ、プーレさんの解説のように
様々なビブラートを要求される曲ということで、
その弦の様子を見ていました。
すごいテクニック。

良い席に座れました。
いつも会員の皆さんでフェラインの例会のリサイタルに来れなかった方は、
もったいないと思いました。

久しぶりにお洒落な代官山の町をあるきました。
イタリアンも美味しかったです。
スペアリブがあまりに美味しくて、どうやって作ったのか伺ったら、
企業秘密と言われました。残念。

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